イラストレーター秋山亜軌の日記を中心としたブログです。イラストレーターとしての活動報告をはじめ、美術や映画、音楽の話、興味のある出来事など、幅広い話題を独自の意見を絡めて執筆しています。

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富士登山-文体編-

夏休みを利用して、富士山に登ってきました!
今、世間では登山ブームらしいですね。テレビでも富士山や高尾山の特集がよくやっています。別にブームに乗っかったわけではないんですが。

実は、富士登山はずっと前からの悲願でした。去年の夏あたりから学校の友達と、行こうという話が出ていたのですが、その時にはもうすでに予約がいっぱいで、泣く泣くあきらめたのです。
今年こそは、と色んな人にも行くっていう話をして、逃げ場をなくして、早めに動きました。
富士山に登るという話をすると、まわりの人がすごく心配してくれて、皆さんにたくさん登山用の道具を貸して頂きました。ああ、なんか愛されてるなあ、と思いました。改めてまわりの人に感謝です。

それで、僕が富士山に登りたかった動機ですけど、やはり日本一の山だからっていうのはあったと思います。日本人なら誰でも1度は登ってみたいと思うはずじゃないですか。世界観変わるかな、と思ったし、達成感はハンパないだろうし。実質初めての登山で、それが日本一の山だったので、無事登れて正直ホッとしています。

元来楽観的な人間なので、若いし大丈夫だろう、とは思っていたんですけど、内心経験がないので、1週間くらい前になるとソワソワして落ち着かなくなっていました。
実際、何度も心が折れそうになりました。永遠に続きそうな坂道に体はボロボロだし、心臓はバクバクいうし。当初、頂上でご来光を見る予定が間に合わず、8合目になってしまったり、仲間が途中で眠気に襲われ、下山しそうになったり、ハプニングもありましたが、僕の中で絶対に頂上まで行くという強い信念がありました。

行った人なら分かると思いますが、8合目、9合目まで行くのだって、充分すごいことなんです。相当しんどいし。でも、8合目で下山するのと頂上まで行くのとでは、大きく違うと思うんです。特に日本一の山を登るということで言えば、登りきることに意義を感じました。それに、まわりの支えてくれた人達の顔が浮かんで、登らなければどんな顔して帰ればいいんだろう、とも思いました。とにかく後悔はしたくなかったし、気持ちよく笑顔で皆に会いたかった。

いったん登り始めると、登り続けるも、下りるも、全部自分の足頼み、途中でやっぱりやーめた、というリセットが効かないのが登山の怖さだと知った気がします。
でも、僕は運がいいと思う。初めての登山で無事、富士山を登りきり、ご来光を見ることも叶いました。中には、せっかく登っても天気の関係でご来光を拝めない場合もたくさんあるそうです。全ての偶然にも感謝したいと思います。

さて、いざ迎えた当日の土曜日は普通に仕事をしました。その後、いったん家に帰って風呂に入って荷物を持つと、すぐ新宿へ。
軽くドンキで食料と水を買って、仲間と合流して高速バスで富士山に向かいました。
行きの車中では興奮して、カイ君としゃべっていたので、全然眠れませんでした。2時間くらいで富士山の五合目に着いて、夜の9時から登り始めました。それから翌日の10時くらいに吉田口に戻ってきたので、丸々12時間歩き続けた計算になります。山小屋で泊まったり、休憩しながら登るプランもあったんですけど、1番安いプランで行ったので、本当にバスの送り迎えのみです。眠らずに歩き続けなくてはいけないというのはかなりしんどかったですね。

天気のコンディションは最高でした。事前に聞いてたほど、寒くはなかったし、風もなく、雨も降らなかった。8合目くらいまでは半袖でも行けそうで、暑いくらいでした。ただ、8合目からは動いていれば、そうでもないんですが、立ち止まるとかなり寒く感じました。ダウンジャケットは途中までかなり邪魔な荷物でしたが、結果的には役立ちました。

5合目の吉田口から登り始めて、6合目まで登った時点ではこれなら余裕じゃん、て思ってたんです。7合目の途中から急に辛くなります。だんだん道が道っぽくなくなってきて、急な坂が延々と続き、足の踏み場のない崖のような傾斜をまるでロッククライミングするように登っていきました。気が付くと、ふくらはぎがパンパンで、足が全然前に出なくなっていて、休憩を取る回数もひっきりなしになっていました。

一緒に行った子の1人は僕の一個上で僕と同じようにヘロヘロになっていましたが、もう1人は24歳の子で若いので、ずんずん1人で進んでいっちゃうんですよ。1人だけすごく元気で余裕ぶっこいてるので、仲間割れしそうになりました(笑)。

8合目あたりから、すごく空気が薄くなってきて、心臓はドキドキするし、息切れするは、頭は痛くなるはで、思いきり高山病のような症状になりました。水をこまめに補給して、鎮痛薬、携帯酸素で戦いました。水は2リットルのペットボトルを持っていったんですけど、登り終えるまでに全部飲み干してしまいました。途中で売ってる缶ジュースは500円くらいするので、買わずに済んでよかったです。重かったけれど、ほとんど山についてからはお金は使わなかったですね。

一緒に登っていた登山客の中には、嘔吐したり、膝が痛いと言いながら登っている人もいました。
途中から登山客による渋滞ができて、進めない場面が何度かありました。登山客は疲労からだんだんイライラして、ヒール化していきます。進めないのに、無理に割り込んだり、追い抜かそうとする人、野次を飛ばす人。頭にヘッドライトをつけて、山にしがみついた人の列は、上から見るとまるで虫みたいだった。

僕も登っている最中はなりふりかまっていられる状態ではなく、相当ヤバい顔になっていたと思います。
友達に話しかけられても返事したくなかったし、逆に僕が話しかけても向こうも耳に入ってない感じでした。
頭がボーっとして、半分無意識でただ歩を進めることに集中していました。ものすごくスローだったし、果たしてこのペースで行って、どのくらいで頂上に着くのか、また辿り着けるのか、何の確証もなく、見当もつかず、それがさらなる疲労を呼び、もちろんまわりの景色を楽しむ余裕なんてありませんでした。

友達とはぐれることは何度もあったんですけど、ケータイの電波が入らないところが多かったし、途中からは写メを撮り過ぎて電池もなくなってしまいました。でも、不思議と中継地点で会うことができたので、途中からはけっこう自分のペースで登ってました。普段の思考回路ならはぐれたら不安だし、マズいと思うんだけど、もう小さいことは気にならなくなっていました。とにかく頂上を目指して、足を1歩1歩踏み出すこと、それだけの体と精神と化していました。

中継地点で休み過ぎると眠気に襲われるので、休憩はこまめにかつ、短く取った方がいい、そういうことも体が自然と学びとっていきました。

富士山は遠くから見ると美しいのですが、近くで見ると、赤茶けた小石と砂でできていて、とてもキレイとは言えず、女性と同じだな、と思いました。なんとなく、世界遺産になれないのがわかる気がした。ゴミはあまりなかったですけどね。ただ、富士山から見える景色はどれも素晴らしかった。
もっと楽しむ余裕があるとよかったのですが、それでもどこまでも広がる雲海や、暗い夜空がだんだんと明るくなり、地平線の向こうに太陽が上がる様には、自分達がとてもちっぽけに思えて感動しました。月も澄んだ空気の中で見ると、普段より明るく大きく見えました。

時間の流れをこんなにリアルに感じた夜は初めてかもしれない。夜と朝が交差する、その真っ只中の時間を手に入れた感覚。こんなにも深い夜の黒。こんなにも朝はカラフルで、ありとあらゆる色の光のカーテンをはためかせるのか。なんて詩的な気分になってしまいました。

最後の9合目はもう頂上が見えているのに、人による渋滞でなかなか進まず、やきもきしました。ジレンマの中、ようやく迎えた頂上の鳥居をくぐった瞬間は1番テンションが上がりました。
この時、すでに朝の7時。やはり、頂上から見る景色は圧巻で1番気分がよかった。頂上まで行くと、頂上の頂上とでも言うような小高い丘があるのですが、そこまでちゃんと登りました。できれば、あそこでビールでも飲んでみたいものですが、下山しないといけないので、水で我慢。

ちなみに下山道は、登山道とは全く違う道で、延々赤砂の坂道を下っていきます。登った人いはく、下りは早いし楽だと聞いていたんですが、そんなに楽でもなかったです(笑)。よく滑るし、高所恐怖症の僕には下がよく見える下りはけっこう怖くて、思いきり駆け下りることができなかった。ずーっと同じような景色が続くし、陽が照りつけてかなり暑かったし。どこまで続くんだよ、と思った。なかなか雲より下に行けないし。

最後の方では、どうしても駄目な人は馬に乗せてゴールまで連れていってくれるサービスがあるんですけど、高齢の男性を乗せた馬と何頭かすれ違いました。最後も着きそうでなかなか着かないんだよなあ。

五合目の吉田口に10時頃、1人で辿り着くと、他の2人と無事合流して、互いの健闘を讃えました。帰りのバスは3時間くらいあとに来ました。眠くて待ちくたびれました。帰りのバスではもちろん皆熟睡でした。

帰りの東京ではゲリラ豪雨にも襲われ、山では使うことのなかったレインコートも最後で役に立ちました。翌日から全身筋肉痛になり、3日は痛みがとれませんでしたが、ものすごい疲労感と達成感で体は満たされていました。

次回、富士登山-写真編-をお送りします。

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  1. 2009/08/11(火) 20:25:00|
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