イラストレーター秋山亜軌の日記を中心としたブログです。イラストレーターとしての活動報告をはじめ、美術や映画、音楽の話、興味のある出来事など、幅広い話題を独自の意見を絡めて執筆しています。

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最近読んだ本。

ヒマがあると小説を読むことが多いので、今回は僕が最近読んだ小説の紹介をします。誰にでも紹介できるものもそうでないもの(笑)もありますが、いずれもその道では突っ走ってるものなので楽しめるのではないかな、と思います。



↑奥田英朗、「インザプール」。これは必読っていう本じゃないけど、全ての疲れた現代人にオススメする娯楽作ですね。伊良部医師が様々な精神的難病患者を破天荒な治療(?)で救済していくお話がオムニバス形式で描かれています。これ、シリーズもので、他に「空中ブランコ」「町長選挙」というのがあるんですが、たぶんこれが1番面白い。看護婦のマユミちゃんをはじめ、登場人物のキャラクターが立っているので、親近感や愛着が持てる。伊良部のはちゃめちゃさと、意外としっかりしてる患者の対比も、効いてます。とにかく娯楽に徹した作品なので、難しいことは考えず、単純にただただ楽しめる小説です。いい意味で軽くて、テンポのいい文体でこれぞエンターテイメントっていう作品。



↑村上龍、「フィジーの小人」。これは、あまり人には薦めない(笑)。村上龍のある分野(エログロ方面でのね。)での真骨頂を発揮しまくった作品には間違いないんですけど、いかんせん振り切れすぎだ。しかも後半、まとまりがなく散漫で中途半端な印象があります。中盤の主人公の祖父の日記をもっと膨らましてほしかった。そしたら快楽ファンタジーっていう新しい分野の作品になったろうに。そう、この作品はジャンル的にはファンタジーだと思うんですよ。ただ他のファンタジーに比べ、異様に性的描写が多いっていうのが特徴。龍作品はそういう目を背けたくなる残酷な描写がつきものだけど、インザミソスープにしてもピアッシングにしても五分後にしても希望の国のエクソダスにしても、それだけじゃない深いテーマがあって重厚な迫力のある文体に圧倒されて最後まで読んでしまうんだけど、この作品にはこれといったテーマを見出せず、グロイだけの小説でしたね(笑)。ところで僕的に龍の1番好きな小説は69だったりする(笑)。



↑吉本ばなな、「アルゼンチンババア」。何気にばななの小説を読むのははじめて。薄いので1日で読んじゃいました。なんというか、設定的にはメルヘンで少女漫画っぽいなあ、って感じでしたけど、けっこう感動した。特に裏切りもないけど、さらさら読めて、まっすぐに伝わってくる。ピュアで素直で温かくて楽しくて、ほんのり切ない。今もばななの他の本を読んでるけど、この人の伝えたいイメージって傾向があるんですよ。子供の頃のなつかしい古きよき家族のイメージというか、郷愁っていうか。読んでいてとても気持ちが静かになっていく真っ白なイメージ。あまりに朴訥な文体とシンプルな言葉選びをしているので、この人が数々の文学賞を獲ってるっていうのは、ちょっと信じがたいんですけどね。でも簡単な言葉で誰しもに伝える方が難しい言葉で説明するよりよっぽど大変なんですよね。素直にいいものはいいとだけここでは云っておきましょう。
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  1. 2007/03/08(木) 01:07:18|
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