イラストレーター秋山亜軌の日記を中心としたブログです。イラストレーターとしての活動報告をはじめ、美術や映画、音楽の話、興味のある出来事など、幅広い話題を独自の意見を絡めて執筆しています。

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ドレスデン国立美術館展-世界の鏡

本日、国立西洋美術館で開催中の「ドレスデン国立美術館展-世界の鏡」に行って参りました。僕すごくでぶしょうなので、また会期終了間近なんですけど、去年フェルメールを見逃しているので、今年こそ絶対見るぞ、と意気込んで行ってきました。リベンジです。
今回もう、フェルメールしか見る気はなくて、他はとりあえず飛ばし見して、まずフェルメールから見ました。上野の美術館て広くて階段多いじゃないですか、フェルメールに辿り着くまでに疲れるとかは絶対嫌だった。

フェルメール「窓辺で手紙を読む若い女」

フェルメール作「窓辺で手紙を読む若い女」。フェルメールは自分が好き、というよりは、本物を見た人の感想がとにかくいいから絶対見た方がいいよ、というもので一致しているので、いつか見なきゃ、という感じだったんですが、今まで縁が無く、実は今回がファーストコンタクト。
それでまず思ったのは、そんなに大きな絵じゃないんですけど、確かにすごく存在感のある絵です。美術書では何度も見ているけれど、これは本物を見ないとよさが読み取れないかもしれない。
印刷の中で見るフェルメールは、すごく繊細で細密でアカデミックな印象だったのですが、実物を見るとその印象はぶっとびます。思った以上に迫力があって、トリッキーで、見れば見るほど不思議な気持ちになる絵です。とにかく第一印象は変な絵。もちろんいい意味です。こんな気持ちにさせられたのは初めてのことです。
もちろん細密なところは細密なんですが、そうかと思えばやけに大胆に色を乗せて描いていたりもする。だから、繊細なのが好きな人も迫力があるのが好きな人も取り込んでしまうのかな、なんて思ったんですけど。
構図の面でも覗き見る形をとっていて、デザイン科にいた頃、やたらとキャッチ・アイ(商品などでいかにして人の目を引き付けるかという工夫。)の重要性を教わった気がするけど、この人はあえて遠ざけることによって見たいと思わせる。それが引き付けられる原因かもしれないです。
右手前の緑色のカーテンにトロンプ・ルイユ(だまし絵)の手法が使われていて、(まるで鉄製のカーテンかと思うくらい硬質に描かれています。)テーブルクロスと共に、少女と鑑賞者の間を遠ざける障壁として一役かっています。
フェルメールのこの絵を見ると、色んなものと繋げて考えてしまいます。
例えば、この人間心理を逆手に取った覗き見る感覚はヒッチコックの「裏窓」という映画のカメラワークによく似ているし(素晴らしい映画です。見てない方はぜひ。)、光を自在に操るという意味ではレンブラントに通じるものがある。現実を画面の中で再構成するところはセザンヌに似ていると思います。特にたっぷりとしたテーブルクロスは重心をコントロールする役目までセザンヌのそれと似通っている。グイドレーニをフェルメールが知っていたかもしれない、という説が「美の巨人たち」でやっていたけど、ひょっとしたら今挙げた巨匠たちがフェルメールを知っていたら、なんてことに思いを馳せてしまいました。素晴らしい芸術はどこかで繋がっているものだと思うのです。
だいぶ前の話なのでご存知の方もおられるでしょうが、「美の巨人たち」で最も美しいと思う女性の絵の投票をしたところ、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」がモナリザを破って堂々の一位に輝きました。きっとこの二枚が一位二位ということは人の心に残る美しさってうわっつらじゃないんだな、ということだと思います。モナリザには天使と悪魔が同居しているし、真珠の耳飾りの少女はこちらと視線がクロスして、何か緊張感のようなものを突きつけてくる。一つはっきりしていることは美しいものを見るのは、こちらにも覚悟と体力が必要だということですかね。決してラクではありません。何か試されている気になる。
脱線しましたが、久しぶりに息継ぎするのを忘れて見入ってしまいました。テーブルクロスの描写は眼鏡をかけても追えないくらい繊細で見事なものだったし、窓にかかっている赤いカーテンは何か生き物みたいだったし。一つ気になったのですが、テーブルクロスと緑のカーテンの裾に何かキラキラ光る繊維(砂糖の粒のようなもの。)のようなものがあったのですが、あれがなんだかわかる人がいたら教えてほしいです。あれなんだったんだろう。他の部分には無かったように思います。一枚の絵でこれだけレヴューが書けるのもすごいけど(笑)。はあ。

他にもいいものはたくさんあったんですよ。結局フェルメールのあと、もう一回、全部見ましたから。ティッツアーノにレンブラントの大作に、デューラーの「ネメシス」という超細密エングレーヴィング。ポップなマイセンと渋い伊万里の対比もよかった。マイセンの「アジア」という磁器人形も面白かった。バルタザール・デンナーという画家の老女の絵もやけに生々しくて怖かったし(笑)いや誉め言葉ですよ。味のある地球儀や、やたらと使いにくそうな、剣やフォークも美しかったし、フリードリッヒはいつも通りドラマがかってたし、色々よかったんですよ。でもでも、今回は明らかに主役はフェルメールで、対抗馬のレンブラントさえ霞んで見えました。
帰りに今回のチケットで常設展タダで見られるというので、寄って帰りました。子供の頃、見に行った記憶があるけど、完全に忘れてました。こんなにすごい数のコレクションありましたっけ。びっくりです。印象派はほとんどそろってるし、相当古いマニエリスムの画家から、ドラクロワ、グレコ、リューベンス、藤田、スーチン、エルンスト、クールベ、ルオー、ナビ派、ラファエロ前派まで何でもあり状態。今度常設展だけ見に行こうかな。志半ばで閉館時間になり、駆け足で見る羽目になりました。もうおなかいっぱいだあ。
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  1. 2005/09/13(火) 21:33:18|
  2. 美術展|
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新生dada savanna

衆議院議員選挙終わりましたね。まだ何も触れてないけど、そのうち、感想なんかを書こうと思ってます。

ところで、イラストを紹介している自サイト、「dada savanna」をやっとリニューアルしました。無理して次世代推奨のXHTMLで作ったので思った以上に時間がかかってしまいましたが、今まででデザイン的にもソース的にも一番出来がよくなったと自分なりには満足しています。どんなPC環境で見てもバグがないはずです。(恐らくですが。)
ついでにウェブスペースのお引越しまでしました。初のお引越です。今までのものを、いっせいに変えなきゃならなくて大変なんですけど、こっちのほうが広告が入らないというメリットがあったのでがんばっちゃいました。
やっぱりいい絵を描くことも大事なんですが、サイトのデザインがダサいとその時点で引かれちゃうと思うんで、もうこれ以上いじらなくてもいいくらい、出来のいいサイトを作ろうと意気込んで今回は作り始めました。
それでかなり他のカッコいいイラストサイトを見て回ったんですが、デザインはカッコいいけど、ギャラリーに辿り着くまでやったら飛ばなきゃいけないサイトとか、いちいちポップアップで開くサイトとか、フルフラッシュでやたらうるさいサイトとか、見る人のことをあまり考えてないサイトが多いんですよね。ひどいところだとフレームを駆使して、無茶な命令を出してるがため、バグりまくりのサイトとかもありました。
これは余談だけど、IE(インターネットエクスプレス)がこれだけ広まっちゃたのが、そもそもいけないんです。IEってバグを強引に表示させちゃうんですね。だからそれを利用して滅茶苦茶なタグ要素が出回ってしまってるんです。そのバグはどこでもちゃんと表示できるわけじゃないけど自分のブラウザでは表示できているから間違って使っている人が非常に多い。HP初心者作成入門、とかっていうサイトがよくあるけど、そういうサイトで教えてることがすでにデタラメなんですよ。
脱線しましたけど、その辺も考慮して、デザイン的にもダサくなくて、機能的で、SEO対策(来訪者の方をいかにして目的のページに辿り着かせるか、という対策のこと。)もしっかりしている、そういうサイトを目指しました。まだまだだとは思うけど、一応現段階の知識でやれるところまではやった感じです。
新たに素材もかなり作ったし、本当大変でした。
ちなみに新しいTOP絵のキャラクターは、「環境改善ロボットi-love」と云います。この前、友達にロボットの絵とかないよね、と云われたので描いてみました。僕のロボットはガンダムとか攻撃的なロボットじゃないのがいいな、と思って、風力発電で動くお掃除ロボットにしました。
バナーも色々作ったのでリンクしてもらえたら嬉しいです。
  1. 2005/09/13(火) 13:22:04|
  2. 日記|
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