イラストレーター秋山亜軌の日記を中心としたブログです。イラストレーターとしての活動報告をはじめ、美術や映画、音楽の話、興味のある出来事など、幅広い話題を独自の意見を絡めて執筆しています。

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誰も知らない

知らない間にカンヌ映画祭のグランプリが決まりましたね。こないだ去年カンヌ主演男優賞を取った、「誰も知らない」をケーブルで見ました。そこそこ面白かったです。ドキュメンタリー出身の監督の作品、ということもあり、少しストーリー展開にメリハリがなくて中弛みしたものの、一味違ったリアルさがありました。まずこの話は1980年頃、実際にあった事件を元にした映画です。戸籍のない子供たちが、出て行った母親を待ちながら家から出ずに生活していき、末っ子の子が亡くなるまで、誰もその存在を知らなかった、というディープな話です。あらすじだけ聞くともう、ものすごく暗く描くと思いきや、子供たちが泣き叫ぶシーンは一つもありません。とにかくたんたんと話が進んでいき、次々起こる出来事を子供たちは受け止めるしかない存在として描いています。それが逆に虚無感やリアルさを生んでいます。この映画で主演の柳楽君は主演男優賞を取るわけですが、この映画では特別際立った演技をしているとは思わなかったので、意外でした。というのも、この映画の子供たちは演技らしいことをしていません。というよりさせなかったそうです。重要なセリフ以外はほとんどアドリブだそうです。特に次男と末っ子役の子はめちゃくちゃ地です。素で遊んでいるところをとてもカメラを長回しにして撮って、その中で特にかわいかったり子供らしい仕草をセレクトしたように思えます。だからすごく素直な反応で、作り物じゃない子供らしい表情の画がとれています。特に末っ子の女の子、めちゃくちゃかわいいです。あんな子ほしいです。とにかくドキュメンタリー出身のよさが随所に見られます。小道具をたくさん使って巧みに空気感を演出していたり、季節の移り変わりで子供たちにも変化があり、子供時代に、ああ、こういうのあったあった、ていうものや感覚がすごく蘇ってきて、匂いまで思い起こさせるような美しい映像でした。だからすごく丁寧に撮っていることがよくもあり、ある部分では退屈に感じる要因にもなっているんだけど、その辺は難しいですね。もう少しカットできる部分はあったかなとは思います。いじめられっ子の女子高生は柳楽君の心情を説明するためだけの存在だったので、あの子の役だけすごく浮いてて不自然でした。この映画の影の立役者はYOUですね。バラエティーで鍛えられた何を求められているか、というアドリブの反射神経がいかんなく発揮されていると感じました。本当に周りの大人たちは、誰も知らなかったのだろうか?何かしてやれなかったのだろうか?そんな疑問も感じずにはいられない作品でした。
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  1. 2005/05/23(月) 00:11:45|
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